業務システムをAWSに移行しTCOを削減、伴走により運用の内製化を実現
株式会社荒井製作所導入事例- お客様の課題
-
- ・オンプレミスからの移行にあたり、自社のノウハウだけでは不安があった
- 課題解決の効果
-
- ・移行後も伴走をNHN テコラスに依頼し内製化を実現
- ・AWSへの移行によりTCO削減
OSのサポート終了に伴い、オンプレミスからAWSへの移行を決断
革から合成ゴム、ラバーシール、オイルシールと半世紀以上にわたり新素材への技術革新を続け、グローバル戦略を推進する荒井製作所では、Active Directory(以下、AD)やファイルサーバー、各種従業員向けシステムなどのクラウド移行を行いました。社内に新たな技術ノウハウを蓄積するため、クラウド運用の内製化を目指してプロジェクトをスタートしています。
クラウド移行の取り組みとその成果を、経営企画部システム課でネットワークやサーバーのメンテナンス、セキュリティ対策業務などに携わる大川 剛士氏にお話を伺いました。
導入前の課題
当社では、ADやファイルサーバー、各種従業員向けシステムなどをデータセンターのオンプレミスサーバーで運用していましたが、Windows Server 2012/2012 R2のサポート終了が迫るなか、従来のオンプレミスでの運用をするか、クラウドに移行をするかの決断が必要でした。
比較した結果、コストやメンテナンスのしやすさからクラウドに移行することとなりましたが、クラウドの中でもシェアが高く、以前に行った基幹システムの移行先として利用していたAWSへの移行を決めました。
しかし、社内でAWSに関するノウハウが不足していたため、まずはアマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社に相談し、PoC環境を構築し検証を行いました。業務に影響を与えるシステムの移行なこともあり、移行から自社だけでの対応も並行して検討していましたが、検証段階で実際の環境の切り替えは再現が難しく不安があったため、将来的に内製化することを含め移行を支援してくれるAWSパートナーを探していました。
経験に基づくノウハウを活かした設計・構築作業
迅速なサポートで内製化を支援
NHN テコラス社を選んだ理由
移行の1年ほど前からパートナー選定を開始しており何社かにお声かけしましたが、NHN テコラス社はPoC環境での検証内容や移行方法、設計について親身に相談にのってもらえたため、安心感がありました。
またAWSの最上位であるプレミアティア サービスパートナーとしての実績の豊富さや高い技術力を期待して選定しています。請求代行のリセールサービスも請求書払いが利用できるだけでなく、運用開始後のコストが8%割引になり、エンタープライズサポート相当の支援も利用できる点はとても魅力的でした。
NHN テコラス社の移行・内製化支援
自社での対応に不安のあったADサーバーとファイルサーバーの構築・移行はNHN テコラス社に依頼しています。移行作業をスムーズに行うために、ファイルサーバーを置き換えたパターンや既存のデータセンターとのネットワークの接続方法などの提案や手順書を整備してもらっています。経験に基づくノウハウを活かした設計・構築作業により、AWSのベストプラクティスに沿った環境が実現できました。
幸いにも移行はスムーズに終わり、大きな障害もなく安定した運用を実現できています。
移行後は内製化を進めるべく時間単位でエンジニアが支援をしてくれるプロフェッショナルサービスを利用して運用が軌道に乗るまで伴走をしてもらいました。
作業や設定で疑問があったときには、AWSのエンタープライズサポートと連携して迅速に回答してもらえて大変助かっています。
Amazon FSxで運用を開始したあと、ディスクのスループットバランスが回復せずに困っていましたが、NHN テコラス社に協力いただきデータ重複除外機能の処理が追いついていないことが原因であると突き止めることができました。メモリを増加するか機能を停止するかの対処にも相談に乗ってもらい、当社だけでは解決まで時間がかかってしまったであろう問題を短時間で解決できとても満足しています。
AWSを利用するメリットを最大限に活かし、TCOの削減、BCP対策の強化
導入後の効果
オンプレミスからAWSに移行したことで、コストが下がったことや運用面でもハードウェアのことを意識しなくてよくなり、TCOを削減することができました。
また以前はバックアップが不十分でしたが、AWSでは簡単にバックアップをとることができ、バックアップのイメージから検証環境をすぐに立ち上げることができるので、検証作業がしやすくなり作業効率がアップしました。
アベイラビリティーゾーンをまたいだ構成により、以前よりも可用性が向上し、BCP対策も強化できました。
今後の展望
AWSに移行したことでTCOを削減できたことや運用効率が向上した点は社内でも評価が高く、今後はコストの最適化にさらに取り組みたいと考えています。
現状はAmazon EC2のインスタンスタイプをオンデマンドで利用していますが、運用が安定してきたら、リザーブドインスタンスやSavings Plansを活用し、さらなるコスト削減につなげられればと考えています。
NHN テコラス社のAWS請求代行サービスでは、オプションでコストやリソースの使用状況を可視化・分析した上で、リザーブドインスタンスやSavings Plans購入のレコメンデーションを行うコストマネジメントツールもあるので、検討したいと思います。
AWS導入時のシステム構成
公開日:2024年1月22日
AWSの活用を支援する「C-Chorus」
サービス資料をダウンロード (無料)導入サービス
株式会社荒井製作所について
荒井製作所では、二輪・四輪および運輸機器分野へ数多くの製品を提供しています。
常により優れた製品を創り、時代の要求に応えるため、F1・WRC・WEC・モトGPなど世界のレースシーンへの飽くなき挑戦により新たな技術開発・製品開発を実現しています。
- 社名
- 株式会社荒井製作所
- 内容
- 輸送機器用ゴムシール部品、及びOA機器部品の開発・製造・販売
- 設立
- 1951年12月
- 従業員数
- 173名