導入事例

介護業界のDXを推進する、災害に強いシステムをAWS上に構築

DXO株式会社導入事例

介護業界のDXを推進することで、被介護者のQOL向上を目指す

他業界と比較して、IT化が進んでいない介護業界では、被介護者への支援内容を紙や電話ベースで共有しているケースが依然として多くあります。医療・介護業界向けのITソリューション事業を展開しているDXOでは、介護提供事業者の業務効率を向上させるだけでなく、被介護者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)をよりよくするため、被介護者への支援内容をカルテのように網羅的に閲覧できる訪問介護システムを提供しています。
事業の拡大にあわせて、AWS上に新しく訪問介護システムを構築するプロジェクトの詳細をDXO株式会社 ITS事業本部でプロジェクトリーダーを務める高橋 良多氏に伺いました。

導入前の課題

当社が提供している訪問介護システムの顧客となる事業者の中には、障害者への支援も行っており、24時間365日のライフラインとなるサービスを提供している企業も多いです。そのため、災害時にも円滑に被介護者の情報を提供できるよう、システムの耐障害性を高めること、可用性をもたせることが重要となります。

また、事業拡大のスピードが早く、事業成長にあわせた新規システムの構築とインフラの拡張が急務となっていました。

NHN テコラスを選んだ理由

システムの基盤は当社で利用実績のあるAWSを利用することは決まっていましたが、将来的な拡張性、保守性、可用性などを総合的に見据えたときに、リソースやノウハウ面で運用に不安があり、構築・運用は外部ベンダーへ依頼することとなりました。とくに障害発生時や災害時の対応など、先に述べた通り人の命に関わるシステムとなるため、信頼できるベンダーを選定する必要がありました。

いくつかのベンダーから提案をもらいましたが、NHN テコラスはAWS最上位パートナーのプレミアティア サービスパートナーに認定されているだけあり、当社の出したインフラ要件への理解が最も深く、技術力の高さがうかがえたことで安心感がもてました。また提案時のレスポンスも早く、コスト面でもメリットがあったため選定しました。

CI/CDパイプラインの構築など、
属人化していた部分を自動化し、運用負担を軽減
クラウドネイティブで強固なインフラ基盤を実現

NHN テコラス社の構築・運用支援

テスト、ステージング、本番環境、それぞれの構築を行ってもらいましたが、リリースや障害時の手順などを整理してもらい、ビルドまわりをCI/CDパイプラインで設計、実装してもらうことで自動化ができました。

アカウント部分では、役割に応じたIAMロールにスイッチしてログインする運用を取ることで、不正操作やオペレーションミスを防止します。さらに意図しない環境でのリソース変更を防ぐため、タグを用いてアクセス可能な環境を制御しています。
当社だけでは知見が足りておらず、属人化していた部分を自動化してもらうことで、管理上のリスクを減らすだけでなく運用の負担を軽減することができました。


CI/CDパイプライン

運用では、24時間365日サービスが提供できるよう、単一障害点をなくすことや各リソース状況の監視もNHN テコラスが行っています。

DR対策については、定められたRTO(Recovery Time Objective)や費用面を考慮し、環境のIaC(Infrastructure as Code)化を行い、コードを実行するだけで、災害対策リージョンに本番環境と同一のリソースが立ち上がるような設計をしてもらいました。

セキュリティ面では被介護者の個人情報を守るため、AWS WAFやDDoS対策を行うことで、アプリケーションだけでなくインフラレイヤーへの攻撃にも備えることができています。

短期間での構築依頼となってしまったにも関わらず、さらに前倒しで構築をすすめてもらえたのは大変ありがたかったです。

導入後の効果

技術支援であるプロフェッショナルサービスを必要に応じて利用することで、クラウドネイティブで強固なインフラ基盤を実現しながら、アプリケーション開発に注力できました。とくに、アプリケーションのビルド、デプロイ部分の支援は大変ありがたく、作業工数の削減と業務効率の向上に大きく貢献してもらっています。
また請求代行のリセールサービスを活用することで、AWS利用料は想定よりも抑えることができました。

今後の展望

機能面では、サービス管理だけでなく、請求部分の機能拡張も行っていきたいと考えています。介護保険制度に沿った請求となるため、自治体の請求インターフェースに対応すれば、お客様である介護事業提供者の負担を大幅に減らすことができます。
今後は新規システムへの移行を行う顧客も増えていくため、インフラの拡張も視野にいれた運用をNHN テコラスの支援をうけながら進めていきます。

公開日:2023年6月28日

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DXO株式会社について

2022年に株式会社オーボックスと株式会社ライズウィルが合併し、オーボックスの武器である『業界専門性・オペレーション力』とライズウィルの強みである『システム開発の技術力・開発力』が融合した事業を展開。「IT×BPO にて今ここにない未来を創る」のビジョンを元に、人々の生活をよりよいものにイノベーションするため、医療・介護業界向けのDX推進やシステム開発を行っています。

社名
DXO株式会社
内容
医療・介護業界向けのDX化および研修/システム開発/アウトソーシング/マーケティング支援/介護保険・障害福祉サービス等事業所運営
設立
2022年
従業員数
115名

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